【注意喚起含む】小売電力会社(新電力)と営業の見極め方について

〇 はじめに

 新電力やLED設備投資などのよくある営業について、いろいろと見極めるための役立つ知識を記載します。 

言わずもがな、思い当たる節が多々あるかと思います。嫌な思いや懐疑を抱いた経験は一度や二度ではないかと思います。この情報社会が加速度的に進みつつある現代社会日本において、未だに、知らない人からより多く取ろうという、悪質、とまでは言い切りはしませんが、品質向上や存在価値の向上で勝負しない企業というのは確実に存在します。そこら辺のセンシティブな内容も含め、見極めるために必要な情報等も記載します。目次は下記の通りです。

【注意喚起】良くない営業の見分け方

1.1 電話営業や訪問営業について

 皆さんが薄々感づいている通り、電話営業や訪問営業には良くない営業が多いのは事実です。もちろんすべてが良くないわけではありません。しかしながら、良くない営業の多くは電話か訪問という手法を選択しています。これはなぜでしょうか。順を追って解説していきます。

2.2 良くない営業の特徴とは

良くない営業は、次の特徴があります。

1. 誤解を招く販売方法:過剰な説明や虚偽の説明、実際のサービス内容の隠蔽

2. 強引な契約手法:無理な契約勧誘、断れない雰囲気を作る

3. 契約内容の不明確さ:説明不十分、デメリットの隠蔽

4. 顧客情報の不正利用:個人情報を無断で利用、グループ内他社や協業他社等へのリスト横流し、最悪の場合、リストの転売

5. サービス品質の低さ:カスタマーサポートの不備、契約内容と実際のサービスの相違

6. 不正確な料金計算や請求ミス:誤った料金計算、解決まで時間がかかる場合も

7. 契約後のサポートの欠如:新規契約前と契約後の対応のあからさまな温度差

では、なぜこのような良くない営業を生み出してしまうのでしょうか。これには根本的な原因があります。まず、このような営業代理店や販売会社は次のような特徴があります。

3.1多くのリソースを新規獲得に充てている可能性

この場合、営業販売する側の利益が最大に設定されており、カスタマー対応やサービスそのものへのリソースが極端に少なくなる場合があります。その場合、料金が高かったり、ユーザビリティや顧客満足度を犠牲にしている可能性があります。

3.2新規獲得インセンティブの割合が非常に大きい場合

これも1.1と同じ軸の話ですが、営業代理店にとって、既存顧客はあくまで自分たちの顧客ではなく電力会社等(キャリア)(同グループ、またはグループ外の場合がある)の顧客であると捉え、新規獲得後の顧客対応は新規獲得の稼働効率を妨げる障害と捉えて誠実に対応しない営業会社も存在します。

3.3電話営業のためのコールセンターや訪問のための費用が大きい場合

これも1.1と同じ軸の話ですが、そもそもの販管費が大きいため、営業会社は毎日もしくは高頻度で新規顧客獲得をし続けないといけなくなります。これにより、各営業組織及び営業一人への新規獲得への外圧が強まり、速度重視、獲得数字重視となり、中身より速度が求められ、誇大広告、優良誤認、情報隠蔽、強引な販売へと発展する営業が出てくる場合があります。また、併せて、既存顧客への対応についても後回しかつ最小限とする会社も存在します。また、営業マンたちはそのような精神的苦境に立たされるので、早期退社者が多く、比較的若い営業マンが多く、担当がコロコロ変わるのも特徴の一つです。

3.4新規契約獲得に特化しすぎて、十分な知識を保有しない場合

これも同様の根源からくる問題ですが、新規獲得へリソースを先過ぎた場合、相対的に、知識の広さと深さが犠牲になります。“プロ風”を演じられる最低限の知識と、小手先のトークスキルで魅力的に魅せ、手間をかけずに効率よく契約を増やそうとするためです。このような営業担当の場合、深い知識や洞察に裏付けられた提案やサポートを受けることはほとんど期待できません。

4.そもそも、なぜ、このような会社が多く感じるのか

それは、お客様と直接接する営業を行う代理店が、より報酬の高い電力会社(または設備投資商材等)の販売をしたいと思うからです。そうなると必然的に、顧客サービス向上より営業販管費へのリソース充足のウエイトが増しますし、隙あらば、不必要な設備投資やオプションを可能な限り短時間に上乗せしようとします。また、営業の数も圧倒的にそのような電力会社(または高粗利商材)を扱う会社が多くなります。もちろん、顧客サービスが相対的に良い企業は日本には多く存在しますが、少数の直販のみであったりと、広告宣伝や営業活動費が少ない分(販売インセンティブに振り切った顧客還元性が低い企業に比べて)、お客様に届く機会そのものが限定的です。

5.その中で、良い選択をするために

だからこそ、各法人代表及び担当者様が、短時間で適切な知恵を得て、自ら選択する素地を作ることが肝要となります。我々スタンダウトは、そのような自由で開かれた業界を作る足掛かりとして、本サイトを立ち上げましたので、ぜひご活用いただければ幸いです。

 ちゃんと、良いサービスが、求める人に、正当に届く世界を作りたいものです。そのように切に願います。

電力会社を選ぶポイント

こちらは、無料/低コスト編において先述した内容ではありますがもう一度列挙します。

1.十分な資本力: 企業の財務基盤が安定していることは、長期的なサービス提供や価格競争力に直結します。資本力のある企業は、電力供給の安定性や顧客サポートの充実にも期待できます。

2.自社発電能力: 自社で発電施設を持つ企業は、電力供給の安定性や価格設定に柔軟性があります。特に再生可能エネルギーの自社発電を行っている場合、環境への配慮も評価ポイントとなります。

3.電源構成: 供給する電力のエネルギーミックス(例: 再生可能エネルギー、化石燃料など)は、環境意識や将来の電力コストに影響を与えます。再生可能エネルギーの比率が高い企業を選ぶことで、環境負荷の低減に貢献できます。

4.提供するプランの守備範囲: 料金プランの多様性や柔軟性は、各企業のニーズに合わせた最適な選択を可能にします。例えば、使用量に応じた割引や時間帯別の料金設定、安定とコストカットの比重の差など、多様なプランを提供している企業は十分な柔軟性と強靭性を保持している場合が多いです。

5.手数料等: kWhあたりの手数料、月々の基本料金などのコストは、総合的な電気料金に影響します。特にこれらのポイントを総合的に考慮し、自社の電力使用の時間帯毎の統計等特性や価値観に最適な電力会社を選ぶことが重要です。

4つのプランパターンの特徴

上記項目の中の、プランについて、現在主要な4つのパターンについて簡単に解説します。

1.市場連動型:JEPX価格が反映されて料金が算定

2.燃料調整費設定型:固定単価+独自の計算式が設定された燃調費(火力発電の燃料の値段等が反映)

3.固定単価型:固定単価

4.ハイブリッド型:夏冬は固定単価型、春秋は市場連動型といったハイブリッドプラン

〇 それぞれに適した考え方

 ユーザーが何を重視するかで選ぶべきプランの傾向が変わります。

1.市場連動型:削減を重視

2.燃料調整費設定型:現状維持やバランス

3.固定単価型:安定を重視

4.ハイブリッド型:削減とリスクヘッジの調和

〇 判断の一助として:便利ツールについて

 以上のプランを選ぶにあたってのサポートして、最適プラン診断というツールを作ってますので、ご興味ある方は是非一度試してみください。それが少しでもあなたのサポートとなれば幸いです。

〇 便利ツール、最適プラン診断を使ってみる

高圧電力の料金の内訳

1 プラン毎

 上記共通項目以外の項目

(1)市場連動型

基本料金(基本的に託送料分(原価)のみ、という電力会社が多い)

従量料金(JEPXスポット市場価格に基づいて決まり、市場価格の変動によって上下)

・管理費(1kWhあたりに加算する供給手数料)

(2)燃料調整費設定型

・基本料金(契約ごとに固定単価を設定:各契約や各社で差が出る部分)

・従量料金(固定単価が契約ごとに違う場合がある。また、時間帯や季節等で違う設定の場合がある。)

・燃料調整費(燃料費の原価によって上下変動する。数カ月後~半年後の料金に反映される設定になっている場合が多い。)

(3)固定単価型

・基本料金(契約ごとに固定単価を設定)

・従量料金(契約ごとに固定単価を設定)

(4)ハイブリッド型(契約ごとに固定単価を設定)

  a 市場連動型(夏冬):項目市場連動型に同じ

  b 固定単価型(春秋):項目固定単価型に同じ

  c 会社によってそれぞれ項目や設計が違う場合がある。

2 共通項目

・再生可能エネルギー賦課金:

 現在、電力会社が提供する電力において、再生可能エネルギーの導入を支援するための費用が一律課金(国の枠組みで、年度ごとにkWh単位当たりの値段が設定)されております。この料金は、通常、電力料金の一部として毎月請求されます。例えば、太陽光発電風力発電の導入を進めるための費用です。

・容量拠出金:

 安定供給に寄与するため国の枠組みで集められるお金。企業によってそれぞれ独自の設定をしている場合が多い。企業によっては既存の料金体系に組み込んでいて特定の項目を競ってしない場合もある。

3 その他項目について

 電気代の項目は各電力会社独自のものの多々存在します。そのうち主要な項目を用語集にまとめました。ご興味ある方はぜひご活用ください!

4 便利ツール内に電気代用語集

  

JEPXとは

1 JEPX(Japan Electric Power Exchange)は、日本の電力市場の卸売市場を運営している団体で、電力取引を行うためのプラットフォームを提供しています。日本の電力業界における重要な役割を果たしており、電力の需給調整や価格決定を行うために使用されています。

2 JEPXの概要

設立目的:JEPXは、日本の電力市場において、自由化された電力取引市場を提供し、電力供給の効率化と価格の透明化を目的に設立されました。これにより、発電事業者や小売電力事業者が市場を通じて電力を取引し、需給のバランスを調整することができます。

・主な機能と役割

(1)電力の売買の場

  a JEPXは、発電事業者(電力を供給する側)と小売事業者(電力を消費者に販売する側)との間で、電力の卸売取引を行う場所を提 供しています。

  b 小売事業者が、顧客に提供する電力を、発電事業者から購入するための取引を行います。

(2)価格決定

  a JEPXは、需給バランスに基づいて電力価格を決定します。需要が高い時期やエリアでは価格が上昇し、逆に供給が余っている時期やエリアでは価格が下がる仕組みです。

  b 市場価格は、参加者間での入札や取引によって決まります。

(3)需給調整

 JEPXは、需給調整のために使用される市場でもあります。たとえば、電力の供給不足が予想される場合には、需要を抑制するために高価格が適用され、過剰供給の場合には価格が下がることで、需要の調整が行われます。

(4)参加者

 JEPXの参加者には、発電事業者(電力を供給する側)、小売事業者(消費者に電力を提供する側)、および他の取引参加者(電力の売買に関わる法人や個人)が含まれます。

3 JEPXの仕組み

(1)JEPXは、電力の供給者と需要者が取引を行う場所として、電力市場の透明性を確保し、適正価格での取引を促進します。市場参加者は、実際の電力需要と供給状況に基づいて電力を売買します。

(2)取引は、主にスポット市場(短期的な取引)と先物市場(将来の電力取引)に分かれています。スポット市場では、翌日分や数日分の電力取引が行われ、先物市場では将来の特定の時点に向けて取引されます。

4 JEPXの重要性

 電力自由化後の市場において、JEPXは電力市場の価格形成に重要な役割を果たし、価格の透明化競争促進を実現しています。また、JEPXは効率的な電力供給を実現するための需給調整の場として機能しており、発電事業者小売事業者が柔軟に取引できるようになっています。

5 まとめ

JEPX(Japan Electric Power Exchange)は、日本の電力市場における卸売市場として、電力の需給調整価格形成を行うための重要なプラットフォームです。電力自由化が進む中で、JEPXは発電事業者小売事業者間の取引を透明化し、効率的な電力供給を支える役割を果たしています。

おわりに

 まず、ここまで、最後まで読んでいただいた方には、それだけで感謝申し上げます。電力というなかなかわかりづらい分野についての解説記事ではございましたが、少しは皆様のご理解のためのお役に立てたでしょうか。途中の項目では良くない営業、などと少々角が立つ表現もありましたが、電力業界は国の屋台骨となる巨大なインフラ事業の一角です。多くの人々の意志や労力で日々の安定・安心が実現しているというのが主な事実であります。そう、素晴らしい思いや理念、行動で国を支える良きサービスや企業は確実に存在しているのです。我々スタンダウトとしては、そういった企業と皆さまとの懸け橋となる存在と自負して、日々研鑽、精進しています。

 最後に、お問い合わせリンクを掲載します。ここまで読んでいただいた方は、何らかのご感想をお持ちと思いますので、ぜひ、ご感想、ご意見から、ご質問、サービスに関するお問い合わせ等々、お待ちしております!

〇 ご意見、ご要望、ご質問等は